当社の仕上げを一言でいえば、釘と足入れの確認だ。

靴の中には、ヒールを止める釘。
カウンター(かかと補強芯)を止めるタックス(小さな釘)がある。

ヒールが、確実に打たれているのか?
タックスの先が、立っていないか?

X線等の外部検査会社はあるが、最終責任者は、製造者である。

スタッフの目視と触診(釘を指で強く押す)が、すべて。
2人体制で行い見逃しは、許されない。

チェック担当者は明確にしているが、最終責任は、会社が負う。
最後は、「スタッフを信じる」

仕上げは釘の確認後、中敷き貼りから始まる。




足入れ確認とは、履き口のフィット感とかかとのくい付き。

4人の女性スタッフが、同じ場所、時間でチェックする。
問題があれば、すぐに原因確認、改善する。

靴の履き心地を決める底付けの各工程担当者を
可視化しているので、できるのだ。

仕上げは、糊とり、小皺伸ばしの熱風、コテと進む。




最近は、アンチック(こがし色の濃淡模様)仕上げが、人気だ。

主に爪先とかかとの表面を綿バフで、焦がしワックスを浸透させる。

1分間に1000回転以上する綿バフの摩擦熱、蝋と革とのコラボで、なせる技だ。

箱入れ手前で、革キズを「生きてきた証(天然の風合い)」か
「不良」かの最終判断。

「これは、アウトや」

また一から作り直し。革靴には、つきものだ。

仕上げは、箱入れで終了。