一目惚れした。
備長炭がパンプスに見える。

一点ものの真髄だ。

本物の備長炭は、火付きが悪く厄介だ。

しかし火が熾ると、灰になる直前まで真っ赤に燃え
火はさみで掴んでも、くずれない気骨をみせくれる。



生き物を外圧からも守る皮。

皮は、火に強い。

火にかざすと合皮は溶けるが、本革は、焦げる。

焦げるとは、最後まであきらめず「大切なもの」を
守り抜くことだ。

そこに革の「気概」を感じる。

婦人革靴メーカーを生業としている「根っこ」だ。